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Tortilla española (スパニッシュ・オムレツ)
2004年 08月 07日
(ホームページの≪スペインふう家庭料理≫をブログに統合し、記事を持って来ました。記事の年月日はオオヨソです。)

Tortilla española: 又は tortilla de patatasと呼ばれるスパニッシュ・オムレツ。
その名(patatas)の通り、中味はジャガイモだ。ポイントはそれを炒めるのではなく「油で煮る」感じで揚げること。
ちなみにこのレシピは、日本に帰ってから手探りで実験したものではない。スペイン人と一緒に作りながら覚えたものだから、いわば直伝です。
でそのスペイン人がトルティージャ、つまりオムレツの中味などを「揚げる」時、彼らは日本人が天ぷらやフライを揚げる時のように、高い温度の油にちょっとづつ材料を入れて、油の温度が下がらないようにして「揚げる」、などということはしないのです。比較的低温の油に大量のジャガイモを一度に入れて「グツグツと煮る」・・・

先ずジャガイモを厚さ3ミリくらい、そして形とサイズは任意の小片に切る。a0072316_16582146.jpgちなみに彼ら、つまりスペイン人はまな板を使わずに切ることが多い。りんごをむく時のようにジャガイモを持って、小型のナイフの刃を手前に向けて切る。
でも日本人がジャガイモのような固い素材をその方法で切る時には、切れすぎる包丁は使わないように!

それがヒタヒタに浸かるくらいの量の油を「暖めた」中へ、一度に全部のジャガイモを入れてグツグツと煮ていく。油はオリーブ・オイルでなくて構わない。スペインの家庭でも、大豆やひまわりの種から採った、オリーブ・オイルよりも安い油もよく使われてます。
ただ最近の日本の「健康にいい」油よりは、昔ながらの油の方がトルティージャらしい味が出るように思う。
好みに応じてにんにくやたまねぎも少量きざんで一緒に入れる。塩は油に入れる前でも後でも、或いは「煮てる」途中でも、ご随意に。人によって入れる時が違うってことです。
あ、コショウはいれない。スペイン料理の味付けの基本は塩とにんにくです。
で「煮えカゲン」の目安は、ジャガイモの種類にもよりますが、そのジャガイモが「スキトオッテ」来るまで。これも昔のジャガイモはみなそうなったような気がするんだけど最近のヤワラカイジャガイモはそうならないような・・・
昔のカタイジャガイモの方が、トルティージャには向いてるような・・・

ま、油やジャガイモの種類・成分その他については、プロの「料理研究家」等々に調べていただくことにいたしませう。よろしくおたの申します。

a0072316_1704935.jpg但し、ひとことで言うと、普通の日本人が「火が通ったかな?」「スキトオッテきたかな?」と思い始めてから、更にその倍くらいの時間を「待つ」ことをオススメします。(余談ながら、料理に関してはスペイン人、かなり気が長いと思う。)ためしに一部を取り出して、お箸やへらで押さえると簡単に割れて、じゃがいも同士がくっつくような感じになるまで待ってください。
(ジャガイモの食感が「ホクホク」ではなく「モチモチ」になるように! 写真はニンイクの芽と生ハムのキレッパシ入り)

中味が「煮え」たら、油を切って、タマゴをといた中に入れる。分量はジャガイモ1個に対しタマゴ1個くらいの割合・・・ジャガイモやタマゴに大小がある時はテキギ、シコーサクゴして下さい。
ジャガイモがかろうじてタマゴに浸かっている程度で、普通のオムレツにしたら皮が破れて中味が飛び出しそうな感じがするくらい具だくさんです。
それを一挙に全部、油をひいて熱したフライパンにあける。

でこっからが問題。どうやったらあのまん丸な形がつくれるのか?
丸はフライパンの形だからいいとしても、どうやってそれをコワサないで、両面こんがり、しかも焦がさずに、そして中まで火を通して焼くことができるのか?

これはスペイン人にとっても一大命題らしく、トルティージャ専用のフライパン、なんての、売ってます。フライパンの上にもうひとつ同じサイズのフライパンを逆さにしてかぶせたような形で、柄の反対側で繋がってて、開け閉めできる・・・
つまり片側が焼けた頃に上のフライパンでふたをして、フライパンごと上下をひっくり返して、今度は反対側のフライパンで裏を焼く・・・使い心地は、知りません。

いずれにせよ、そーゆー専用のフライパンがない場合はどーするか?

私は、かれこれ20数年も前に、若いスペイン人たちから習った「お皿を使って返す」方法が正統なのだと、ずーっと思っておりました。少なくとも、それから約15年の間は。

15年後に何があったのか? 偶然テレビで、プロがトルティージャを作るのを見たのだ。
そのプロはなんと! 中華なべでチャーハンをひっくり返す要領で、特大フライパンの中味、つまり生煮えのタマゴを、「そーれよッ」とばかり>空中に放り投げて、あっという間にひっくり返した! のであります。(ちなみにプロは、まな板も使った!) 

そしてちょっと時間がアトサキしますが、シロートが「中が固まる前に表面が焦げすぎないよう」、弱火でオソルオソル焼くのに比べ、最初っから強気の強火で、そして最初にジュッと焼けた底の部分を大まかにかきまぜて、そこにまだヤワラカイ材料を流しこみ、そして少し煮えて固めになった部分を上の方に持って来て・・・つまり日本料理の板前さんが「だし巻きタマゴ」を作る時のようにするのです。
そうしておいてから、巨大なフライパンを軽々と持ち上げてあやつり、いともあっけなくカンタンに、中味を空中でひっくり返した・・・のでありました。正にフライ返しのワザあり・・・
イタク感銘しまスた。

でもこの方法は、失敗したら中味がレンジや床に広がってオソージが大変なだけでなく、折角のトルティージャが食べられなくなる恐れがあるので、初心者はお皿を使った次の方法を参考にして下さい。スペインの家庭で、「フライ返し」に自信のない(?)アマの料理人たちが、ごく普通にやってる方法です。

熱したフライパンに中味を入れたら、表面が焦げないように弱火にして、材料が真ん中よりちょっと上まで固まるくらいまで待つ。そこで一旦火をとめ、フライパンの径よりふた回りくらい大きいお皿を持ってきて、トルティージャの入ったフライパンに蓋をするようにかぶせて置く。そしてお皿をしっかりと抑えたまま、1,2の3でフライパンとお皿を上下逆さにする。もう一度火を点け、同じフライパンに、お皿に乗った半焼けのトルティージャを、今度はスベらせるようにして入れる。そして「好みの焼きカゲン」になるまで更に待つ。プロのワザに比べると大分「待ち時間」が多いけど、これは弱火で焼くので仕方ないでしょう・・・

a0072316_173527.jpgたまねぎ入りのトルティージャが好きな人と、そうでない人がいるように、焼きカゲンの好みもさまざまです。中がちょっとトロッとして生っぽい方が好きな人もいれば、中まで固ーく焼けてるのがお好みの人もいる。
でもシロートの焼き方で中を生カゲンに残すのはちょっと難しいかも・・・かなり焼けてないとお皿に返す時にシルがいっぱい出ちゃうもんね。

だから生っぽいのが好きな人は「フライ返し」のワザをマスターすべくセッサタクマして下さい。プロが作るような特大のトルティージャはムリかもしれないけど、中くらいの、そしてあまり分厚くないのなら・・・そう、タマゴ3個分くらいの量なら…多分?できるようになります。a0072316_1744092.jpg

スペインのプロは30センチ以上もあるような特大のフライパンを返しましたが、先ずはせいぜい21センチくらいまでの小さめのフライパンで練習して下さい。

・・・幸運をお祈りしつつ・・・。
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by peque-es | 2004-08-07 16:50 | スペインふう家庭料理
スペインふう家庭料理(はじめに)
2004年 08月 07日
(ホームページの≪スペインふう家庭料理≫をブログに統合するのに伴い、表紙記事?を持って来ました。記事の年月日はホームページ開設のオオヨソの日付です。)

このカテゴリーに出てくる料理の大半は、スペインの街のブロックごとに1軒あるといってもよいbar や、高級レストランでもなんでもない定食屋で、ごく普通に出てくるものばかりです。

スペインでは毎日のように食べていたものが、日本に帰ったら食べられなくなった・・・アタリマエのようですが、空気のようなものの存在を感じるのはムツカシイってことです。

食べられなくなって初めて作ってみたくなったそれらの料理を、日本では手に入らない材料のかわりに何を使ってやろうかと頭をひねりながら、大半の場合自分の舌だけを頼りに作ってみる、創意工夫に満ちた記録ではあるけれど・・・
それはつまり、できるだけ簡単に、モノの本を調べたりというような努力はせずに、ということなので・・・

先ず、量はすべて目分量 (a ojo)です。
それからワインやオリーブ・オイルについてのウンチクも一切出てきませぬ。

でも時には・・・試食した人が「オイシイ」ということだってあるのだ!!

日本のスペインふうレストランの味とはちょっとイメージが違うかもしれないけど、スペインの庶民の味を集めた、スペインふう、おふくろの味ふう、 レシピふうページですので、よろしく・・・。
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by peque-es | 2004-08-07 16:33 | スペインふう家庭料理