日本の遮光カーテンとスペインのペルシアナ
2008年 07月 19日
…もうかれこれ1週間以上もダラダラと書いてるのに、長くなるばっかりで、ちっともまとまらんじゃないか…021.gif ってな記事なんですが…(・・;)
a0072316_20292467.jpg暑い夏の日中、うちじゃこんな風に、遮光カーテンを半ば閉めたままにしてある。差し込む陽射しの強さと量によって調節するが、時間帯によっては4分の3以上閉めてる事もある。それは…

日本の窓にはペルシアナが付いてないっ002.gifからなのだ。(ついでに言うと、日本のマンションの窓には雨戸も付いておりません…033.gif

真夏時には気温40度を超える事も珍しくない、スペインの暑い夏。
ま、40度といっても湿度が低いので、体感温度としては日本の30度位の感じですが…

その暑さを避ける為の昔からの知恵のひとつが、ペルシアナ。シャッター・ブラインドのような作りで、昔は木製。最近は軽量のアルミ製が増えている。

a0072316_13392110.jpg右の写真はスペインの家の居間。右側に見えてるのがペルシアナです。

引越し前に撮った写真なので、カーテンもかかっておらず(…ペルシアナがよく見える?)、棚がやけにガランとしておりますが、夏の日中、こんな風にかなり下まで下ろして日除けにする。でも完全に閉めなければ、隙間から入って来る光で、部屋の中はかなり明るいのだ。ちなみにこの写真は、照明もフラッシュもなしで撮ってます。

いつぞやの記事にも書いたように、夏の間スペイン人は、日中ペルシアナを下ろして、外の熱気と陽射しを遮断する。湿度の低いスペインでは、レンガや石で作られた建物の中は意外に涼しく、暑い昼間窓を開けると、逆に外の熱気が入って来てしまうのだ。で昼間は熱気を遮断して、夜涼しくなったら雨戸、つまりペルシアナを開けて冷気を取り込む訳。

スペインのペルシアナの優れた所は、こうやって隙間から光や風が入って来るように出来ていて、でもかなりの陽射しと熱気を遮る事ができる事。勿論ピッタリと閉める事もできるので、暑くない季節の夜は日本の雨戸のように使える訳。スペインには台風は来ないが、暴風雨の時にはペルシアナを下ろすと窓が汚れるのを防げたりもする。

1980年、初めてスペインに行った時、友達のお母さんが、暑い時はペルシアナを閉めて、で部屋が暗くなり過ぎたら電気を点けても、その方が暑くないというのを聞いて「え???…ンなバカなぁ!」と思った…
でも昔から暑かったスペインの、昔からの生活の知恵、侮れませぬ。
この「陽射しを遮る」「熱気を遮断する」というの、結構有効なのです。045.gif

湿度の高い日本の、素材や構造の違う家で、ペルシアナではなく遮光カーテンでは、100%それを真似る事はできないが、でもこうやって一部陽を遮るだけで、温度がかなり違う。エアコン稼働率が低くなるのだ。

a0072316_1358778.jpgこれは今のマンションのもうひとつの窓→

写真は逆光で撮ってるので、遮光カーテンの部分がやけに暗くみえますが、実際の部屋の中は写真よりも明るく、パソコンもできるし、本の字も読める。

昭和レトロの日本では、気温が30度を超えるのはよっぽど暑い日だった。そして昭和レトロの日本の家は、作りや素材が今とは違った…

最近、うちの近所、建築ラッシュ?です。開発されて3,40年になる新興住宅地なので、今までも、いつもどこかで家が建ってたんですが、最近は建て直しも多く、戸建だけでなく団地も建て直されてるし…残ってた空地に新しいマンションが建ったりもしていて、おまけに古い水道管の工事だとかなんだとか…正に犬も歩けば工事に当る状態。

で壊される家や新築される家を見ていると、最近は戸建でも雨戸(ブラインド)の付いてない窓が結構ある?
ペアガラスとかで、断熱は大丈夫って事なんですかね? でも防犯や暴風雨対策は?
そして当然の事ながら、遮光効果はないですよね?

外壁は殆どが新建材のパネル? 内壁は当然のようにクロス…そして取り壊される古い家からは、その廃材が山のように出てる? 
(未だ半世紀も経ってないのに、丸ごと建て直しになる家も少なくないのは何だかな~…というような事を前にも書いたのですが、いつ頃どんなタイトルで書いたか思い出せない…(・・;)…いずれにしても、この建築廃材、既に環境問題にもなってるらしい。)

マンションの場合、壁の中はコンクリですが、外側は大体タイルで覆ったりとか…内側はやはり当然のようにクロスで…ちなみにコンクリのマンションで、遮光カーテン開けてガラス窓を閉めた日にゃ、これは温室みたいなもんですね…(うちのマンションはちょっと古いのでペアガラスにはなってないけど、これがペアガラスだったりしたら、陽が射し込む時間はもう熱帯ですね…038.gif

で、元に戻って、同じクーラーかけるのでも、温室や熱帯の中でかけるのと、こうやって陽を遮ってからかけるのでは、全然効果が違います。

ヒートアイランド現象に悩む日本の夏。そして、テレビを点けると聞こえて来る「地球温暖化防止」や「温室効果ガス削減」の各種省エネキャンペーン…
そういうのを聞く度に、でもそういった事よりも、建物の構造や素材、そして暮らし方を、もっと根本から見直すべきなんじゃあ? と思う。

古くからの知恵を切り捨てて(?)洋風建築の多くなった日本。でもあくまでも洋…素材や構造の肝心のところはまるで違ってる気がするのです。
「レンガ造りの家」で書いたように、スペインの一般住宅の壁は、戸建・集合住宅を問わず、基本レンガを積み上げて、石膏と漆喰系の塗料で仕上げてある。コンクリやパネルの外壁なんて、少なくとも普通の家では見た事ないし、クロスの内壁なんてない。そして窓には雨戸、ならぬペルシアナが付いてる!のです。工場だの、オフィス・ビルだのは知りませんが…

雨戸がないので遮光カーテンを付ける。木(ベニヤ?)やコンクリの壁を、外はパネルや磁器タイル、中はビニール・クロスで覆っておいて、で換気システムはどうとか、断熱システムがこうとかってェ、なんか順序が逆じゃない?039.gif

ちなみに、湿度が低いとは言え、スペインの一般家庭でのエアコン設置率は、日本よりずっと低いと思う。(冬の間の暖房費、即ち燃料消費が日本よりずっと少ない事も、以前書きました…あれ? ここにもペルシアナの写真載っけてましたね。おまけにケーブル込みで…037.gif

a0072316_20443654.jpg余談ながら現在住んでる家では、内壁をこんな風に(見えるぅ?)珪藻土で塗りました。クロスは嫌っ、呼吸する壁がいいっ!と粘ったら、工務店さんが、マンションの壁にも塗れる素材と、そしてそれのできる職人さんを探して来てくれました。多少紆余曲折はありましたが…042.gif…そして中味がコンクリなので限界はありますが…009.gif…でもそれなりの効果はあります。調湿作用があり、匂いがこもり難く、そしてクロスより長持ちする…筈…

…という、延々堂々巡り? の記事でした…_(._.)_
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by peque-es | 2008-07-19 12:02 | 街、家、道…
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